風が吹いても痛い「痛風」を防ぐには

 今年も暑い夏がやってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 夏の風物詩として、スイカ、花火、風鈴などいろいろありますが、ビアガーデンなど、お酒を飲む機会が増えていませんか。そして、こんな言葉もよく聞かれると思います。
 「まずはビールでいいんだよね?」
 「私は尿酸値が高いからビールじゃなくて焼酎にしておくよ」
 そんな方は要注意です。
 アルコールは尿酸産生を亢進させ、排泄を害します。
よくビールはプリン体が多いといわれています。確かにお酒の中ではほかの飲料に比べプリン体が含まれていますが、食品の中では少ない
ほうなのです。
 どんな種類のアルコール飲料でもエタノールの代謝に伴い、尿酸値は上昇しますので注意が必要です。

また、高尿酸血症の方ではプリン体400㎎以下とされていますので、プリン体が多く含まれる食品を避けることも必要です。プリン体はうまみ成分で肉や魚、特に内臓に多く含まれています。また、乾燥した食品にも多く含まれています。

 

mg/100mlあたり
0〜25 穀物類、乳製品、卵類、野菜類、果物類、油脂類、海藻類、生のキノコ類、
種実類アルコール飲料(ビール4.4 〜6.9)、魚・肉類(ウインナー、さつま揚げ、かまぼこ)
26〜50 魚・肉類(わかさぎ、うなぎ、かに、豚バラ、牛肩ロース、牛もも、ラム、ベーコン)そば粉、あずき、ほうれん草、カリフラワー
 51〜75  魚・肉類(まぐろ、さわら、まだい、さんま、あさり、やりいか、たこ、豚ひれ肉、豚もも肉、鶏もも肉、鶏ささみ、サラミ)、納豆
 76〜100  魚・肉(かつお、するめいか、えび、豚・牛腎臓、心臓)
 101〜125  豚・牛レバー、まあじ干物
 126〜500 マイワシ干物、鶏レバー

 このほかに、肥満の解消、十分な水分摂取(尿量2000㎖ / 日以上)、適度な有酸素運動が必要です。尿酸値が7.0㎎ /㎗になると尿酸ナトリウムの結晶が析出する可能性があり、9.0㎎ /㎗を超えると痛風発作を起こす可能性が高くなります。
 より詳しい説明をご希望の方は栄養指導を行っておりますのでお気軽にお声かけください。

 

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