医療安全の推進に努めることは、医療機関に課せられた責務であり、「安全で安心な医療」は、医療の根幹をなす最大のテーマです。

                

 医療事故の削減を目指すには、実際に生じた事象を分析し、 その要因・背景を洗い出し、根本的な再発防止策を講じることが有効とされております。

 当院では、過失の有無にかかわらず、患者様に望ましくない事象が生じた場合、あるいは対応が遅れれば、有害な影響を与えたと考えられる事例についての情報収集をしております。

                

 また、日本医療機能評価機構の「医療事故情報収集事業」では、全国の医療事故や、事故に至りそうになった事象についての情報収集を行っており、当院もこの事業に参加しております。

                

 昨年末には、この事業から公表されている医療事故情報を基に、院内研修を行いました。 全国ではどの様な事例が生じているのかを知り、それと当院の状況を比較することで、これまでの医療安全の取り組みについて振り返ることが目的です。

           12月16日 院内研修

 以前の医療安全は「医療事故はあってはならない=個々の注意力で事故を防ぐ」という考えから、近年では「医様事故は起こり得ること=組織金体のあり方を変えなければ事故は防止できない」と変化し、ぞれが浸透してきました。

                

 事故防止を個人の能力に委ねるのではなく、組織として事故が起こらない体制を構築すること。実際に生じたエラーの背景には、何が潜んでいるのか。その為には、必要な情報を漏らさず報告し、その事実を把握することが不可欠です。  医療事故の背景・要因の分析、さらに、そこから効果的な改善策を立案するには高い能力が求められます。

 医療安全の促進のため、身につけなければならないことは山積ですが、本年も安全な医療を提供することで、地域の皆様へ貢献できるよう励んでいきたいと思っております。

 

       医療安全管理者 中島輝久

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