虫歯予防デーと8020運動
日本歯科医師会が1928年から『歯の衛生に関する、正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯に関する病気の予防処置の徹底を図り、あわせてその早期発見、早期治療を勧めることにより歯の寿命を延ばし、国民の健康の保持、 増進を支援すること』を目的とし『6 (む) 4 (し)』に因んで6月4日に虫歯予防デーとして活動をしています。その後口腔衛生週間が制定され1958年から現在の歯の衛生週間になりました。 歯の衛生週間は、毎年6 月4 日から6 月10 日 までの一週間です。
この機会に、口の中の健康について考え、健康な歯になるための生活習慣として、8020 (ハチ・マル・ニイ・マル)をめざしましょう!
「80歳になっても自分の歯を20本以上の歯を残そう! 」という生涯を通じた歯の健康づくりのための運動です。20本以上の歯を持つ高齢者は、20本未満の人に比べ、活動的で、寝たきりとなることも少ないなど多くの報告がされています。
1985年愛知県豊田市で行われた調査で、10本以上歯を失うことで半分以上の人がもっとも硬い食品の一つとされていた、たくあん、酢だこ、を食べることができないことが判明しました。そこで、愛知県が満80歳で20本以上の歯を残そうとする活動を提唱し、運動として始め、全国的に広まってきたのです。
噛むという行為が脳を活性化させ、脳の老化を防ぐと考えられています。生涯にわたってしっかりと噛んで食事をできる人のほうが、元気で健康でいられるということです。
歯の数で食べられるものは、どう変わってくるのでしょうか。人間には、親不知を抜いて28本の歯が生えています。
☆18本~28本
たくあん、固いおせんべい、フランスパン、いか、
たこ。
噛みごたえのあるものや、固いものを食べることができます。
☆6本~17本
レンコン、お肉、かまぼこ、きんぴらごぼう、おせんべい。
少し歯ごたえのあるものでも食べることができます。
☆0~5本
バナナ、うどん、軟ご飯、食パン。
軟らかく、食べやすいものが中心になり、歯ご たえがあるものは、食べにくくなります。
歯の本数の違いで、食べることのできる食材が大きく変化しています。食べる楽しみは、年を重ねるごとに大きくなっていくものです。その為にもしっかりと、ケアをして虫歯や歯周病から歯を守ってあげることが大切になります。
歯科衛生士 丸山みどり