新年度にあたって

 

病院長 長倉和彦

 

 本年2月、8年ぶり3回目の日本医療評価機構の審査を受けました。評価対象も時代とともに変遷して、病院の設備、診療方針やその内容、経営姿勢や状態、職員の考え方にまで及ぶ、総合的な真の意味での病院機能審査となりました。

 合格して認定されることで病院として直接のメリットはある訳ではありませんが、何より、信頼できる第三者に病院機能を評価してもらうことで、自院の現状、社会の中での位置、病院として必要な資質を保持しているかどうかなどを知ることができます。評価点数や成績を争うものではありません。職員の行動や意欲なども審査対象になりますので、病院のすべての構成要素の再確認ができます。近々審査結果が届くと思いますが、反省や改善しなくてはならない点がいくつかあるはずですので、これからも皆様に必要とされる病院であり続けられるよう改善に努力したいと思います。

 大学病院や大規模病院では、それなりに他の病院との競争があるのかも知れませんが、当院は地域に密着した病院であり、競争に勝つことが重要だとは考えていません。当院を利用して下さる皆様が、適切な医療 を必要なときに受けられるように、不可欠な要素を維持していることが最も大切であると思います。またその達成には、当院の職員が意欲と誇りを持って仕事に打ち込めることが大切です。より良い病院であることと働きがいのある職場であることは、ある意味同じです。その達成と維持のため、これからも日々努力を続けたいと思います。

 本年は医療保険制度の改正の年でもあります。 今回もまた病院にとっては厳しい改正内容となりました。薬代を別にすれば0.4%程のアップになってはいますが、新しい技術や新しい医療機器を使用した医療行為が多くを占めており、人件費等に使用できる費用は上がってはいません。すべての医療行為は、一つ一つ、方法、手順、対価などが厳しく定められています。 病院は適切な医療を効率的に行い、患者さんの早期回復を何より優先しますが、その中でも、患者さんが安心して過ごして頂ける環境を提供できるよう、職員一同努力したいと思います。

 本年5月で、当院が新病院となってから10年になります。これまで無事に病院が機能を維持してこられましたのも、皆様の温かいご支援の賜物と感謝しております。私たちは、これからも地域に認められる温かい病院づくりに励みたいと思います。何かご意見やお気づきの点がありましたら、職員に直接伝えていただくか、ご意見箱をご利用下されば幸いです。これからもよろしくご支援ご指導のほどお願いいたします。

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